トレーラーの安定ジャッキ

• 安定ジャッキって何？
• その他の御利益
• 連結状態で停泊する時にはどうする？
• 安定ジャッキ破損事件

安定ジャッキって何？

多くのトラベルトレーラーには、停泊時に車体を安定させるため、車体四隅の床下にジャッキが取り付けられています。
特に私が使っているようなキャンピングトレーラーの場合、車軸が中央にひとつあるだけなので、車内で人が移動するたびに、極端に言えば、シーソーのようにギッタンバッコンすることになってしまいます。　

実際には、トレーラーの重心は車軸よりも前方にあり、連結を切り離している時にはドローバー部の補助輪（ジョッキーホイール）が接地している状態で安定しているのですが、荷物の積み方等によっては、乗っている人が車内で後ろ端に移動すると、本当にトレーラー前部が浮き上がってしまうこともあります。(^^;
これを防ぐための、地面に踏ん張る「足」が安定ジャッキです。
ただし、タイヤが離陸するほど車体を持ち上げるわけではなく、メインの目的は、あくまでも車体を支えて揺れを抑えるためのものです。

車内での就寝時には、家族の誰かかが寝返りうっただけでもトレーラー全体が揺れて、これが結構気になります。
トレーラーを一人だけで利用するならばあまり気にならないのでしょうが。。。

キャンプ場などに到着して、トレーラーの置き場所を決めたら、まず最初に行う作業はトレーラーと牽引車の連結を切り離す事ですが、切り離したら、水平出しをして安定ジャッキでトレーラーを固定する、ということになります。
トレーラーにまつわる、典型的な「儀式」のうちのひとつです。(^^;

ヨーロッパ製のキャンピングトレーラーの場合、大抵は、専用のクランクハンドルをクルクルと回して安定ジャッキの上げ下ろしをする仕掛けになっています。
この作業を、電動工具（充電式ドライバーなど）を使って省力化(?)していらっしゃるユーザーも多いのですが、私は、この「クルクル」がトレーラーの楽しみのひとつだと思っているので、ずっと「手回し派」です。(^^

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その他の御利益

私の場合、集合住宅に住んでいるために、自宅の庭先でトレーラーを保管するという事ができません。　かなり離れた場所にある、賃貸の駐車場に置いています。

保管時は、必ず安定ジャッキを使用しています。　本来の意味合いとしての「安定させる」というためだけでなく、事故防止と防犯、そしてタイヤの保護のつもりです。

安定ジャッキをしっかり出しておくと、そのままではトレーラーを移動させる事ができません。　輪止めと同じように、流転事故を防止する効果があります。
また、安定ジャッキの上下には工具が必要ですし、四カ所の安定ジャッキを解除するのにはそれなりの手間がかかりますので防犯効果が期待できます。

そして、もうひとつのタイヤ保護について。　これは、ほんの気持ち程度、、、というか、本当に効果があるのかどうか分かりませんが、トレーラーに限らず、車を長期間動かさずに放っておくと、タイヤの一部だけに荷重がかかり続けるため、その部分が劣化します。　時々走っていれば、保管時の荷重箇所がまんべんなく移動するのですが、仮に年間６５日キャンプに行ったとしても、残りの延べ３００日は駐車場で不動状態なので、安定ジャッキを踏ん張らせれば、少しでもタイヤの負担が減るかなぁ、と。

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連結状態で停泊する時にはどうする？

トレーラーで週末キャンプに行くとき、我が家がよくやるのが、金曜日の夜のうちに自宅を出発し、目的地手前の高速道路のサービスエリアや道の駅などで寝るパターンです。

そういう場所では、特別の理由が無い限り、連結状態のままのトレーラー車内で寝るのですが、私はこの時、安定ジャッキを使用しません。
前述のように「揺れ」が気になるのは事実なのですが、連結状態のまま安定ジャッキを出していると、イザと言うとき、すぐに車を発進させることができないからです。

連結状態でトレーラー車内に何人も乗ると、ヒッチ（連結部）への荷重負担が気になるので安定ジャッキを使用する、とおっしゃる方もおり、確かに一理あると思うのですが、ふだんの走行中の動的な荷重のことを考えれば、この場合の静荷重は心配に及ばない、、、と勝手に判断しています。
　・・・シロウト判断なので、本当のことは良く分かっていないのですが、少なくとも、イザと言うときに動けないというリスクを背負うには値しないと、私は考えます。　　

という事で、私の場合、安定ジャッキを使うのは、連結を切り離している時だけに限っています。

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安定ジャッキ破損事件

２０００年夏の北海道キャラバンの途中で、安定ジャッキが破損してしまいました。
その時の様子です。

	トレーラーの車体四隅に取り付けられている安定ジャッキのひとつが、折れてしまいました。
	この部分が折れてしまうと、停泊時にジャッキが使用できないだけでなく、未使用時（走行中）にジャッキを格納できなくなってしまいます。 こんな状態のまま走行するわけにはいきません。
	応急処置は単純明快、安定ジャッキをトレーラーから取り外してしまうこと。(^^; ボルト数本で留まっているだけなので、作業自体は簡単でしたが、旅行中の突発事件。 こんな時のために、素早く取り出せるところに工具箱を用意しておいて大正解でした。
	破断部分のアップ。

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